「データエンジニアって、具体的に何をしてるの?」
SIerで働いていた頃、データエンジニアの仕事内容がまったくイメージできませんでした。「データ基盤を作る」と言われても、毎日何をしているのかが見えなかった。
事業会社のデータエンジニアとして働き始めて2年。この記事では、私の実際の1日のスケジュールを紹介します。SIerからの転職を考えている人に、リアルな業務イメージをお伝えします。
1日のタイムライン
9:00 – 出社・パイプラインの稼働確認
朝一番の仕事は、前夜に走ったETLパイプラインの稼働確認です。
Fivetranの同期ステータス、HVRのレプリケーション状況をダッシュボードでチェックします。エラーが出ていたら原因を調査して対応。ほとんどの日は問題なく完了していますが、ソースシステム側の変更(カラム追加やデータ型変更)でエラーになることが月に数回あります。
SIerでいう「朝一のジョブ確認」と本質は同じです。ただし、SIerでは障害連絡票を書いて上長に報告して承認をもらって…という手順が必要でしたが、事業会社では「直して、Slackで報告して、完了」です。
9:30 – チームの朝会(15分)
データチームの朝会に参加します。各メンバーが「昨日やったこと」「今日やること」「困っていること」を共有するスクラム形式です。
SIerの進捗会議とは雰囲気が全然違います。資料準備は不要で、口頭で1〜2分話すだけ。形式的な報告ではなく、チーム間の連携を取るための場です。
10:00 – データモデリング・開発作業
ここが1日のメインの時間です。
新しいデータソースの取り込み設計をしたり、既存のデータモデルを改修したり、SQLやPythonでの開発作業を行います。
たとえば「マーケティング部門が新しい広告プラットフォームのデータを分析したい」という依頼が来たら、そのデータソースのAPI仕様を調べて、Fivetranでの取り込み設定を行い、Snowflake上でのテーブル設計をして、変換ロジックを書きます。
SIerとの大きな違いは、設計から実装までを一人で一貫してやれること。設計書を書いてレビューに出して承認を待って…という工程がなく、「設計して、作って、テストして、デプロイ」を自分のペースで進められます。
12:00 – 昼休み
リモートワークの日は自宅で昼食。出社日は社食。SIerの客先常駐時代と比べると、昼休みの自由度が全然違います。
13:00 – ステークホルダーとの打ち合わせ
午後はアナリストやマーケターとの打ち合わせが入ることが多いです。
「この分析をしたいんだけど、データはある?」「この指標の定義を変えたい」「新しいダッシュボードを作りたい」といった相談を受けて、データエンジニアとしてどう対応するかを議論します。
SIerでの「要件定義」に近いですが、社内の人が相手なのでコミュニケーションが圧倒的に楽です。顧客折衝の緊張感はなく、「一緒にいいものを作ろう」という協力関係で進みます。
14:00 – 権限管理・ガバナンス業務
Snowflakeの権限管理やデータガバナンスの業務を行います。
新しいユーザーのアクセス権設定、ロールの見直し、データアクセスポリシーの更新など。地味ですが、470テーブル・18スキーマの環境では重要な仕事です。
SIerでの「セキュリティ設計」「権限管理」の経験がそのまま活きる領域です。
15:00 – コードレビュー・ドキュメント整備
チームメンバーのプルリクエストをレビューしたり、技術ドキュメントを更新したりします。
dbtのモデル変更やSnowflakeの設定変更はGitHub経由でのプルリクエストで管理しているので、レビューは重要なプロセスです。
SIerでの設計書レビューと似ていますが、コードベースなので曖昧さが少なく、レビューの効率が高いです。
16:00 – 技術調査・学習
新しいツールの検証や技術調査の時間を取れるのも、事業会社の魅力です。
「Databricksへの移行を検討しよう」「新しいデータ品質ツールを試してみよう」といった技術選定に関われます。SIerでは「お客様が使っている技術」に縛られますが、事業会社では自分たちで技術スタックを選べます。
17:30 – 翌日の準備・退勤
明日のタスクを整理して退勤。残業は月10〜20時間程度で、SIer時代の半分以下になりました。
SIerとの1日の違い
意思決定のスピード。 SIerでは設計変更に承認フローが必要でしたが、事業会社ではチーム内で合意すればすぐ実行できます。
ドキュメントの量。 SIerでは作業量の半分がドキュメント作成でしたが、事業会社ではコードがドキュメントを兼ねます。dbt docsやREADMEで十分で、Excel方眼紙の設計書はありません。
技術の幅。 SIerでは1つのプロジェクトで1つの技術スタックに閉じていましたが、事業会社ではSnowflake、Fivetran、HVR、Python、SQLと複数のツールを横断的に扱います。
ユーザーとの距離。 SIerでは「作って納品して終わり」でしたが、事業会社では自分が作ったものを毎日使ってもらえます。「このテーブル便利」と言われた瞬間のやりがいは、SIerでは味わえなかったものです。
こんな人にデータエンジニアは向いている
SQLが好きな人、設計が好きな人、技術選定に関わりたい人、ユーザーの近くで働きたい人。これらに一つでも当てはまるなら、データエンジニアは良い選択肢です。
逆に、大規模プロジェクトの管理や顧客折衝がしたい人は、SIerの方が向いているかもしれません。
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